皇紀　2677年　8月28日
 

仲間のトレーダーが、弟子を取る事にしたらしい。　自分の先輩から後進を育てた

方がいいぞと、自分の成長につながるぞと言われたトコに知り合いの若者から

丁度電話がかかってきて、何かの縁だと思い引き受けたそうだ。

俺の事務所に遊びに来たときに、一緒に連れてきて　イロイロと話をしたが

あー　コイツはモノになるかもなぁ・・・　と思った。

まあ、コイツは強くなると思ったヤツが何年も鳴かず飛ばずはよくあるし

コイツはダメだろうと言うヤツが、スグにモノになったりするので確かな事は言えない

が、モノになるヤツの共通点ってのはある事はある。　何人もトレーダーとして

成功したいと願っているヤツを見てきたけど、最近は「向いてないヤツは向いてない」

って言ってやった方が、ソイツのためだと言う気がしてきた。　

まず、一番最初の間違いと言うのが「やり方」を聞けば勝てるようになるという幻想

だ。　教えてほしいと言ってくるヤツは、この人は「勝つために何か方法」を知って

いると勘違いする。　「方法はなんだっていい」　どうせ確実な事は何もないのだか

ら。　oxoがゴールデンクロスしたから、エントリーして勝てた。

OXOXがダイバージェンスしてたので、エントリーして勝てた。　

トレンド・ラインを引いて　下値支持だったので、エントリーしたら勝てた。

ブレイクしたので、エントリーしたら勝てた。　　どうしてもこのように考えてし

まう。　正確に言うと、「たまたまそうなった」と言うだけである。　

このチャートパターンの時はこうなる。　と思い込んだとする、勝てるかも知れな

いし、その通りになったとしても、マーケット参加者がそのチャートパターンだから

注文を入れたかどうかはわからない。　それを調べる方法すら存在しない。　

だから、そのチャートパターンだから勝てたのか？　たまたまそうなったのか？　

原因を知る事は絶対に不可能である。　経験を積むとテクニカルや　やり方を口泡飛

ばして説明しているヤツを見ると、あー　大したことないね　って思うようになる。　

それで勝てた場合　「正しいテクニカルを使ったから勝てた」と勘違いするようにな

る。トータルしたら勝てるかもしれない　というのがルールであって、こうすれば勝てる

と言うモノがルールではない。　個々のトレードがどうなるのか？　は絶対にわから

ない。　この値幅を取るとすればこうする以外ない、その場合にこうやって玉を建てて

利食いはこうするしかない。　損切りはこうする。　損切りした後に思ったとおりに行く

利食いもこうやって利食いしていたら良かったというモノがあるかもしれないが、

トータルでやった場合、これが一番数字がいいので　こうするより他がない。

これがルールなんだ。　ひとつひとつを見極めて、臨機応変にやるなんてのは出来ない

もんだ。　まあ、言ってもわからんだろうから、徹底的に上手くやろう、賢く立ち回ろう

とやってみればいい。　どうやっても出来ないと事を、徹底的にやろうとして無駄なこと

をする。　しかし、徹底的に追求しつくして無駄だったと理解するのと、やらずに頭だけ

で無駄と理解するのでは、天と地ほどの差がある。　こう考えると無駄な事ってのは

ないんだねぇ・・・　って思うよ。