皇紀　2677年　6月13日

最近になって気がついたことがある。　トータルで儲かればよい　って事を

根本的に誤解しているヤツが多いという事だ。　

例えば、何々のパラメーターをこうして、利食いの値幅がコレで、LCの値幅がコレ

と言うルールを作り。　それを機械的に運用し続ければトータルで勝てる。

このようにトレードを理解しているヤツが多い。　

正確に言うと、勘違いではないんだが・・・　困ったことに

そんなモノは存在しないって事なんだよ。　

考えてもみろ、世界中でどれだけの人間が　バックテストしていると思う？

何かのパラメーターをイジってどうにかなるなら、バックテストのソフトを買った

ヤツは全員金持ちだろ？　本当の意味でトータルで儲かるというのは　

何か勝てるルールやテクニカルや指標を使えば、トータルで勝てると言う話ではない。

そんなモノがあるというヤツは大嘘つき野郎だ。　やっている事は同じに見えるかも

しれないが、玉の大きさの上げ下げで利益を伸ばし、損を限定してトータルで

勝てると言うことなんだ。　では、玉の上げ下げと言うのは　

今回はいけると思ったから　大きい玉　今回はダメだと思うから小さい玉　

と言う意味ではない。　事前にそんな事は絶対にわからない。　

とにかく大事なのは「絶対にわからない」って事なんだ。　これをまず理解する。

わからないから、まずは　捨て駒で玉を入れて　巡行したら含み益を保険にして

追撃をしていく。　こうすることにより　損失は限定で利益は大きく伸ばせて

トータルで儲かると言う話になる。　こういう話をすると、追撃のやり方がわか

らないと言う話になるんだが、本当はわからないのではなく、上手くやりたい　

と思う心が話を難しくしているダケだ。　上手く押し目を拾いたい、最初の玉

の利益を減らさずに上手いこと拾いたい・・・　こう思うから　わからなくなる。

そうではない、最初の玉の利益を保険にする事により、追撃した玉がLCに

なったとしても、最初から　2発一発で入ってLCかかるよりはマシ。

このように考えなくてはならない。　儲かることよりも、最悪トントンで済む

とか、最悪　捨て駒の偵察隊だけのLCで済むと考えるとわかりやすいだろう。

小さなタネを大きくしたヤツの共通点は、みんなコレだ。　

何かのルール(一発エントリーの一発手仕舞い)でを繰り返してコツコツ積み重ねて

大きく稼いだヤツを俺は見た事がない。　まあ、小銭は稼げるのだが　

どうしても、玉がでかくなると無理になってくる。　

俺もスキャルはやるが、大きく稼ぐことはない。　大きく稼ぐときは大きな波を

捕まえて乗ることが出来て、追撃が上手くいった時だ。　そして少しずつ玉を

増やしていく、それが大きくなったと言うことである。　

素人に多いのが、最初から正気の沙汰とは思えないポジションを持つことだ。

当たれば確かにデカイが、素人の見立ては100%はずれる。　LCもしないで我慢

していれば、良いと言う時期があり、雑誌などで株で億万長者だのと紹介されるのは

たいていが、どんなバカでも儲かる相場の時だ。　まあ、この手の情報を鵜呑みに

するヤツが多いので、トレードが正しく理解されないのだろう。　

この話で、1000人に一人くらい　誤解が解けると良いのだが・・・まあ、無駄だろう。